私も自分は向いていないと思っていたクチです。
でもなんだかんだ11年続いています。
3年目ぐらいまではほぼ毎日「向いてない・・・」と思っていたんですけど、5年目ぐらいからは「向いてないこともないかも」と思い始めました。7年目を過ぎたあたりからは『向いてる』とか『向いてない』とか、そういう視点で『理学療法士の自分』を捉えることはなりました。
今振り返って、あのときどうすればよかったのか自分なりに考えてみました。
この記事は理学療法士になってから3年目ぐらいまでの人向けです。
要は経験不足・知識不足
いやもうこれに尽きると思います。
慣れていないことは何でも大変じゃないですか。でもある程度慣れてしまえば、最初の苦労はなんだったんだろうって思えることはよくありますよね。
慣れ=経験というデータベース
色んな症例を経験することで自分の中にデータベースができあがっていきます。
データベースが出来上がってくれば、自然と評価はボトムアップからトップダウンに切り替わっていきます。予後予測もかなり立てやすくなりますし、概ね外さなくなります(急変した場合は別ですが)。
そうすると、自宅復帰できる場合は必要な福祉用具や環境設定まで予測できるので、その習熟に向けて具体的なプログラムが立案できます。自宅復帰困難な場合は、チームで情報共有して、ご家族の方やケアマネに徐々にアプローチしていく、という流れです。
これだけでも今苦労している部分の大半が簡略化できていると思いませんか?
知識を活かした経験をしたとき、それがデータベースになる
学校であれだけ勉強したのに、国家試験だって猛勉強して通ったのに。なんでこんなに分からないことだらけなんだろう・・・。と、今でもよく思っています。
学校の勉強はひたすら詰め込みです。卒業したらすぐに理学療法士として働くことができる最低限のレベルに仕上げるためには仕方のないことなんでしょうけど、どんなときに使う知識なのか、いつ必要な知識なのか漠然としたまま頭に叩き込んでいきます。
これでは当然身に付きません。
実際に患者さんを担当して、自分が分からない→知りたいと思って調べると、その知識を活かした経験が出来ます。それが自分のデータベースになっていくんです。
成果を出すのは先輩に任せてしまえ
じゃあ経験年数が上がるまで「向いてない・・・」と思い続ければいいのか、というとそうではありません。
見出し通り、『成果を出すのは先輩に任せてしまえ』ばいいんです。
私が「自分は理学療法士に向いていない」と思っていた新人の頃、「ちゃんと治療しないと」「ちゃんとリハビリしないと」と思い込んで焦っていました。
つまり病気を見て患者さんを見ていない状態でした。
これでは患者さんとうまくいくはずがないですよね。
なので、これを読んでいる貴方が少しでもそういう焦りを感じているのであれば、自分は患者さんとの関係作りを優先して、成果を出すのは一緒に担当している先輩に任せてしまえばいいんです(先輩に直接言ったらダメですよ)。
もちろん評価と知識の補充は日々やらないといけないし、分からないことがあれば適宜先輩に相談するのが前提です。それがないといくら年数が経っても活きた経験(データベース)にならないですから。
でも自分に必要以上のプレッシャーをかけることはないんです。
今できること(患者さんとの関係作り)を最大限にやるだけでいいんです。
背伸びしたって出来ないものは出来ないですから。
まとめ
この記事では自分が「理学療法士に向いていない」と思っている人向けに、経験=自分のデータベースができるまでは患者さんとの関係性作りを優先、自分にプレッシャーをかけるのはやめる、という考え方を提案しました。
焦らずコツコツいきましょう。